オプションのグリークス
グリークスは、原資産・時間・ボラティリティ・金利という各変数が動いたときにオプション価格がどう変わるかを測る指標です。オプショントレーダーの計器盤であり、これ無しでは盲目飛行です。各カードに数値例を付けています。学んだら「オプション」セクションのブラック・ショールズ計算機で実践を。
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デルタ(Δ)——方向
原資産が$1上がるとプレミアムがいくら動くか。デルタ0.50のコールは$1の上昇で約$0.50増える。プットのデルタは負。ATM≈±0.50、深いITM→±1、遠いOTM→0。ITMで満期を迎える近似確率(デルタ0.30≈30%)とも、株式換算(デルタ0.50のコール1枚≈株50株、乗数100)とも読めます。
ガンマ(Γ)——加速度
原資産が$1動いたときにデルタがいくら変わるか。デルタ0.50・ガンマ0.08なら、$1上昇後のデルタは0.58。満期直前のATMで最大——最終週にオプション価格が爆発的に動くのはこのためです。買い手はロングガンマ(加速が味方)、売り手はショートガンマ(加速が敵)。
セータ(Θ)——時間の家賃
他の条件が同じとき、1日経過ごとにオプションが失う価値。セータ-0.05=1枚あたり日々$5減価(乗数100)。減価は線形ではなく、ATMでは残り30〜45日で急加速します。買い手はこの「家賃」を毎日払い、売り手が受け取る。短期OTMを買って待つことが金を失う機械である理由です。
ベガ(V)——ボラティリティ感応度
インプライド・ボラティリティが1%ポイント上がったときのプレミアム変化。ベガ0.12=IVが30%→31%で1枚+$12。決算前後が要注意:発表前にIVが膨らみ、発表後に崩壊します(IVクラッシュ)——方向が当たっても高いベガを買ったせいで損をすることがある。オプション買い=ベガ正、売り=ベガ負。
ロー(ρ)——金利
無リスク金利が1ポイント上がったときのプレミアム変化。ロー0.04=1枚+$4。短期的な影響が小さいため最も見られないグリークスですが、LEAPS(1年超のオプション)や急速な利上げ局面では重要:金利上昇でコールは価値が上がり、プットは下がります。
インプライド・ボラティリティ(IV)とそのランク
IVは市場がプレミアムに「織り込む」ボラティリティ——過去ではなく将来の変動への期待です。必ずIV Rank/Percentileで自身の履歴と比較を:IV40%は指数では超割高でも、バイオ株では割安なことがあります。プロのルール:高IV(ランク>50)は売り戦略が有利(膨らんだプレミアムを受け取る)、低IVは買いが有利。